
トップページ > 斜視・弱視治療
当院では、弱視・斜視の検査を“視能訓練士”が担当しています。
視能訓練士は国家資格を持った弱視・斜視専門の訓練士です。
子どもをつれて初めて眼科を受診する場合、親子ともに緊張するものです。「うちの子は斜視かも」と心配して来られたお母さんから「うちの子は落ち着いてちゃんと検査できるかしら?」という声をよく聞きます。
私たち視能訓練士は、子どもがリラックスした状態で検査が出来るような雰囲気づくりを心がけています。また、しっかり治療するためには患者さんとの信頼関係を築くことが最も大切と考えています。何でもお気軽にご相談ください。 医師とともに個々に応じた最善の治療ができるように努めていきます。
| 視能訓練士:筒井健太 (熊本市出身) | |||
|---|---|---|---|
| 経歴 | 2000年 | 大分視能訓練士専門学校卒業 | ![]() |
| 2000~2008年 | 北里大学病院眼科勤務 | ||
| 2009年~ | 佐藤眼科勤務(フロアマネージャー)業 | ||
| 自己紹介 | この仕事を始めて10年になります。これまでの経験を十分に活かし、患者さんと家族の笑顔がみられるように日々努力しています。 女性の多い職場なので男性の検査員にはちょっと抵抗があるかもしれませんが、わたしも家に帰れば娘のパパです。お子さんの検査はおまかせください。 |
||
| 視能訓練士:高椋千枝 (福岡県大牟田市出身) | |||
|---|---|---|---|
| 経歴 | 2010年 | 平成医療専門学院視能訓練学科卒業 卒業後、現在の佐藤眼科勤務 |
![]() |
| 自己紹介 | 子どもにとって病院は「怖い」というイメージがあり、不安を抱えたまま病院へ行くことが多いと思います。そのようなお子さんでもリラックスして検査ができる雰囲気作りを心がけています。 どんな些細な事でも構いませんので疑問に思うことがあればお気軽にご相談ください。 |
||
| 視能訓練士:吉里和子 | |||
|---|---|---|---|
| 経歴 自己紹介 |
熊本市民病院眼科外来に視能訓練士として37年間勤めて参りました。
退職後、佐藤眼科に月1回伺い斜視弱視の患者様を診させて頂いています。 趣味は社交ダンスとスキューバーダイビングです。 健康に気をつけ多くの患者様と接していきたいです。 目の病に疑問や不安があればご相談下さい。 一緒に乗り越え喜びに変えましょう。 |
![]() |
|
生まれたばかりの赤ちゃんはまだ、明るさがわかる程度といわれています。 その後、いろいろなものを見ることで視力は発達し、だいたい5歳くらいで1.0に達するとされています(図1)。
また眼球の大きさ(眼軸長)も、生まれてすぐは17mm程ですが、成長とともに眼球は大きくなり10歳くらいになると成人と同じ24mm程になります(図2)。
視力が発達するには、ものを見ることが最も重要ですが、もし視力の発達の途中でものをくっきり見ることができない状態が続くと、弱視の状態になってしまいます。


大人の検査で使うような輪の切れ目の検査表“C”は、個人差はありますがだいたい3歳くらいからできるようになります。
当院ではこの検査表以外にも、簡単な検査表(絵の視力表)があり、それを用いると、より低年齢でも検査が可能です。
もし視力検査ができなかったとしても、遠視や近視の検査はできるので、その度数からメガネが必要かどうかもわかります。
弱視とは、メガネやコンタクトレンズを使用しても視力が十分に出ない状態のことを言います。「裸眼視力は0.1だけど、メガネやコンタクトレンズをすれば1.0になる」という場合は弱視とはいいません。
弱視にもさまざまな原因があり、それぞれ治療方針も異なります。
診断をするためには、視力検査と屈折(度数)検査、斜視検査を行い、必要に応じて目薬を使った検査も行います。その後、医師による診察にて目の中の病気がないか確認し、弱視かどうかを診断します。
弱視にもさまざまなタイプがありますので、当院ではその子に応じた治療方針を考え、完治できるように取り組んでいます。
以上のような治療を行いますが、弱視を治療できる年齢には限界があり一般的に8歳くらいまでとされています(不同視や屈折異常の弱視は12歳くらいまで)。可能なうちにしっかりと治療しなければいけません。
また、治療の効果は数ヶ月から数年かかる場合もあり、頻繁で長期にわたる通院が必要になります。
弱視になった場合、目の度数に合ったメガネを作ることがまず基本となりますが、メガネだけでは視力が向上しない場合もあります。その時には、当院では以下のような弱視の訓練を行っています。
視力が良い方の目をアイパッチ(眼帯)で隠して、弱視になっている目をたくさん使うように、赤い鉛筆で字を書いて(Red writing)、脳に刺激を送り視力を向上させます。
視力が良い方の目のみにアトロピンを点眼して手元がぼやける状態にします。そうすると弱視になっている目をたくさん使うようになり、さらに赤い鉛筆で字を書いて(Red writing)、脳に刺激を送り視力を向上させます。
個々の状態によってさまざまな近方作業を用意しています(ぬりえ・めいろ・丸をかく・漢字を書くなど)。また、弱視の訓練は主に家庭で行うことになるため、家族の理解と協力が必要になります。
斜視とは、片方の目の視線がずれている状態をいいます。片方の黒目が別の方向を向いている状態なので、両目の焦点が合わず遠近感もつかみにくくなります。人によっては物が2つに見える場合もあります。
斜視は、下の図のように目線がずれる方向によっていくつかの種類に分けられます。
![]() |
<斜視がない場合> 両目ともまっすぐな目線の状態。 |
|---|---|
![]() |
<外斜視> 片方の黒目だけが外側を向いている(図は左目)。 |
![]() |
<内斜視> 片方の黒目だけが内側を向いている(図は左目)。 |
![]() |
<上斜視> 片方の黒目だけが上側を向いている(図は左目)。 |
![]() |
<下斜視> 片方の黒目だけが下側を向いている(図は左目)。 |
この中で、子どもに最も多いのは外斜視と内斜視です。代表的な3つの斜視を紹介します。
片方の目が時々外側にずれる状態を言います。ボーっとしている時や遠くのものを見ている時などに外斜視が出やすく集中してみている時にはあまり斜視はみられません。生後すぐからみられる場合もあります。原因はよくわかっていません。
ものを集中してみようとすると片方の目が内側に寄ってしまう状態を言います。調節性内斜視は遠視が原因となって起こります。1~3歳位の間で発症することが多いです。遠視の子どもにみんな起こるわけではありません。
生後6ヶ月位までに発症する内斜視です。原因はよくわかっていませんが、調節性内斜視とは異なって遠視が原因ではありません。
斜視を診断するためには、視力検査・屈折(度数)検査を確認した後、いろいろな検査器具を使って詳しい斜視の検査を行います。黒目がきちんと動くかどうかや、遠視や近視のメガネで斜視が良くなるかどうか、また両目でみた時に立体的に物をみることができるかなど調べていきます。必要に応じて目薬を使った検査も行います。
まず、必要であればメガネを作ります。プリズムといって両目の視線を合わせやすくするようなレンズを用いて治療することもあります。また当院では、適応となる子どもには斜視の訓練も積極的に行っています。メガネや訓練でも斜視が治らない場合は手術が必要になることもあります。
適応となる子どもには、斜視の訓練をすることで斜視が目立たなくなることもあります。訓練は主に外斜視に対して行います。外斜視は子どもの斜視の中でももっとも多いタイプです。当院では以下の訓練を行っています。
斜視になると、左右の目が別々の方向を見ることによって、物が2つにダブってみえることがありますが、“抑制”という頭の中で1つの映像を消してしまうこともあります。その場合、赤いフィルターやシノプトフォアという器械を用いて、抑制をとって両目で同時に物がみえるようにする訓練していきます。
“輻湊”という寄り目の力や、“融像”という左右の目で見たものを1つに合体するという力を強化する訓練です。プリズムや三点カード・シノプトフォアを用いて訓練していきます。
遠視とは、本来は遠くも近くもピントが合わないような目の状態です。
でも子どもはピント合わせの力が強いので、ある程度の遠視であれば割りとハッキリとみることができます。でも遠視が強いとピント合わせができずに常にぼやけた状態でみることになります。それを放置しておくと視力の発達が止まって弱視となります。
遠視による弱視が考えられる場合、目薬を使った検査を行い、必要であればメガネを作成します。また、弱視ではなかったとしても遠視は眼精疲労(目の疲れ)を訴えることがあるため、視力が良くてもメガネを作る場合があります。
近視とは、近くのものはよくみえるけど遠くのものが見えづらい状態です。
学校での黒板の文字や、離れたテレビ画面の文字などが見えづらくなります。
近視はある程度強くても近くはハッキリみえるので弱視になることはほとんどありません。しかし、徐々に近視が進んで遠くが見えづらい状態になると目を細めてみるようになります。一般的に近視は成長に伴い進んでいくものですが、まれに実際は近視ではない仮性近視という場合もあります。 当院では、近視の正確な度数を調べるための目薬を使った検査も必要に応じて行っています。その結果、仮性近視が疑われる場合には当院では目薬での治療や器械を使って望遠訓練を行います。
本物の近視であることが確認できた場合、ある程度近視が進んできたらメガネの作成を行っています。自己管理が出来る年齢になってくれば、コンタクトレンズ処方も可能となります。また、日常的な注意事項としては、明るい環境でものを見るようにし、寝転んだり、悪い姿勢で本を読んだりする事は近視の進行につながる危険性があるので注意が必要となります。
遠視や近視は見ている距離によって見え方が変わりますが、乱視は距離に関係なくものがだぶって見えるような症状です。乱視は主に眼球の角膜のゆがみが原因で起こります。成長によっても乱視はあまり変化しません。
ある程度強い乱視の場合、それを放置しておくと視力の発達が止まって弱視となります。乱視による弱視が考えられる場合も、目薬を使った検査を行い、必要であればメガネを作成します。
弱視・斜視は早期治療により予後が大きく異なります。 3歳児健診で検査を受けることはとても重要ですが、子どもと一緒にいる家族が普段の生活から目を良くみてあげることで、より早期発見につながります。 家庭で以下のような症状がみられる場合には弱視や斜視の可能性もあるため一度眼科受診をお勧めします。
遠視・近視・乱視の正確な目の度数を調べる場合、必要に応じて調節麻痺薬という目薬を使った検査を行います。その結果をもとにメガネの作成を検討していきます。 度数の検査には、次の2つの目薬のいずれかで検査します。
| サイプレジン | |
|---|---|
| 方法 | 来院後に院内にて5分おきに3回点眼します。最後の点眼から50分後に視力屈折検査を行います。 |
| 症状 | 点眼後ピントが合わず、近くの物がぼやけて見えづらい状態が10~24時間ほど続きます。また、瞳孔を広げる作用があるため、まぶしい状態が2~3日ほど続きます。 |
| アトロピン | |
|---|---|
| 方法 | 家庭にて1日2回(朝と夜)を1週間点眼し、来院後すぐに視力屈折検査を行います。 |
| 症状 | 点眼後ピントが合わず、近くの物がぼやけて見えづらい状態と、まぶしい状態が1~2週間ほど続きます。 |
サイプレジンよりもアトロピンは症状が強いため、通常はサイプレジンでの検査を行います。遠視がとても強い場合や弱視や内斜視がある場合はアトロピンで検査を行います。
9歳未満の弱視もしくは斜視で、治療のためのメガネであれば健康保険が適応されます。一般的にはメガネ代の約3割が自己負担となります。ここでは簡単に申請の流れを説明します。
(1)眼科でメガネの“処方箋”(弱視等治療用眼鏡等作成指示書)をもらいます。
(2)処方箋を持ってメガネ店に行き、まず全額自己負担でメガネを購入します。 処方箋は返してもらいます(後で必要となります)。購入時に“領収書”を必ずもらいます。
(3)加入している健康保険組合窓口で“療養費支給申請書”をもらい記入し、処方箋と領収書とともに健康保険組合窓口に提出します。
| 申請書をもらう(提出も)それぞれの場所 | |
|---|---|
| 国保 | 各市町村の役所 |
| 社保 | 各市町村の社会保険事務所(職場の事務) |
| 組合共済 | 扶養者の勤務先給与課・庶務課等 |
前回うけた給付から 5歳未満では1年以上後であること。5歳以上では2年以上後であること。
治療用のメガネですので、メガネを常用することがとても大切になってきます。 また、当院ではメガネのフレームや鼻パットの調整も行っていますのでお気軽にお声かけください。
併設する佐藤コンタクトには弱視・斜視のお子様向けに、1歳から装用する小さいメガネのフレームや、軽くて軟らかい「メガネのあと」がつきにくいフレームなどを取りそろえております。お気軽にご相談下さい。
当院では弱視・斜視の検査に必要な器具を多く揃えています。子どものお母さんから「あれよく見るけど何の検査かしら?」と声を聞くことがあります。ここでは、写真とともにいくつか紹介します。
以下の種類があります。子どもで“輪の切れ目の視力検査”がまだ難しい場合、より低年齢のレベルに合わせた視力検査方法もあります。
| 通常の字づまり視力検査表 | ![]() |
| 字ひとつおよび絵での視力検査 絵では、車・花・魚・鳥・船の絵がでてくるので5つのうち、どれかを当ててもらう。 |
![]() |
| ドットカードによる視力検査 ウサギやクマの目の部分が“黒い点”になっていて、その小さな点が見えるかどうか教えてもらう。 |
![]() |
| レフケラトメーター 遠視・近視・乱視の度数を調べます。 |
![]() |
| レチノスコープ(検影法) 遠視・近視・乱視の度数を調べます。1歳位の赤ちゃんでもこれを用いると目の度数を調べることができます。 |
![]() |
| トポグラフィー 目の表面(角膜)の状態を詳しく調べます。 |
![]() |
| シノプトフォア 斜視の角度の測定や、両目で同時に物をみることができるかどうか調べます。 |
![]() |
| HESSコージメーター 目の動き(眼球運動)を調べる検査です。 |
![]() |
| ステレオテスト(チトマスとラング) 両目でみることで立体的にみえるかの3Dの検査です。 |
![]() |
| プリズムセット 斜視の角度を調べます。斜視の訓練にも使います。 |
![]() |
寄り目の力を強化する場合や、両目で同時に見る能力を高めたいとき使用するグッズです。
| 斜視訓練用のフレミングカード 融像カード・赤フィルター・三点カード フレミングカード(左上)・融像カード(左下)・赤フィルター(右上)・三点カード(右下) |
![]() |